夏バテに効く食べ物6選! 簡単レシピを管理栄養士が解説 | ニコニコニュース



夏バテに効く食べ物6選! 簡単レシピを管理栄養士が解説
                       

「毎日暑くて夏バテ気味。なんだか食欲が出ない……」という人も多いかもしれません。でも、だからといって食事をおろそかにすると、ますます体力が落ちるという悪循環に陥ってしまいます。今回は夏バテに効く食べ物と、その食材を使った簡単レシピについて、管理栄養士の園部裕美さんに教えていただきました!

■夏バテの症状と原因

そもそも「夏バテ」とはどんな状態で、何が原因でなってしまうのでしょうか。園部さんに聞いてみました。

◇夏バテは病気じゃない?

園部:夏バテとは、夏の暑さによって現れるさまざまな症状のことです、実は、特定の原因や症状があるはっきりした病気ではありません。暑さによって「なんとなく体調が悪い」「寝ても疲れがとれない」「やる気が起きない」「食欲がない」「熱っぽい」「立ちくらみがする」「便秘になった」などの症状を「夏バテ」と呼びます。

◇夏バテの原因

園部:実は、夏バテになるのは夏の時期だけではありません。夏が終わって秋になっても、暑さが残っていたり、夏の暑さの影響が遅れて体の症状として出ることがあります。暑さによる高い気温や、強い日差しが体に影響を与えるのです。主に身体の不調を引き起こす原因としては、以下の3つが挙げられます。

☆強い日差しによる疲労

日中の炎天下では、体内の活性酸素が増加して、疲労がたまりやすくなります。また、強い日差しは体力を奪い、夏バテの症状につながります。

☆自律神経系への影響

日本の夏は、温度、湿度とも高いのが特徴です。人の体は暑さに合わせて体温を調節しますが、気温の変化が激しいと体温調節機能に負担がかかります。例えば、急に暑くなったり寒くなったりする梅雨の季節や、冷房の効いた室内と暑い屋外の移動などです。人間は自律神経で体温調節を行っているため、自律神経が乱れて、体調を崩しやすくなります。

☆熱帯夜の睡眠不足

夜になっても気温が下がらず、寝苦しい環境が続くと睡眠不足につながります。日中の疲れを取るためにも、しっかり眠ることは健康に欠かせない要素でもあります。睡眠不足は夏バテに大きな影響を与えると言えるでしょう。

■夏バテに効く食べ物6選

夏バテを解消するためには、どんな食べ物が効果的なのでしょうか。夏バテ解消に効果的な栄養素と、その栄養素を含んだ食材、その食材を使った簡単レシピについて、園部さんに教えていただきました。

◇夏バテに効く栄養素4つ

園部:夏バテを解消し、夏バテにならないようにするためには、しっかりと栄養補給をすることが重要です。たんぱく質とビタミンB群、ビタミンC、ミネラル(マグネシウム、鉄、カルシウム、カリウムなど)をしっかり摂りましょう。

☆たんぱく質

体のもととなる栄養素。血液やホルモン、体の組織になります。

☆ビタミンB群

糖質やたんぱく質、脂質といった栄養素の分解を助けます。ただ食べ物を食べるだけでは、身体が吸収できません。ビタミンB群を摂ることで、栄養の吸収率がアップして、暑さに耐えられるエネルギーを作ります。

☆ミネラル

汗で流失しやすく、暑い季節は損失が多くなります。ビタミンB群と同じように、代謝を助ける働きもあるため、多めに補給してあげる必要があります。

☆ビタミンC

紫外線のダメージによる活性酸素を除去します。疲労回復のために補給しましょう。

◇夏バテに効く食べ物6つ

では、これらの栄養素を効率的に摂取できる食べ物について、園部さんおすすめのものを6つ紹介していただきましょう。

☆レバー

鉄、たんぱく質、ビタミンB群、その他ミネラルが豊富で、高栄養食材のひとつです。調理が大変な場合は、お惣菜の焼き鳥や外食を利用してもよいでしょう。

☆うなぎ

糖質や脂質の分解を助ける働きのビタミンB群が豊富です。また、免疫力アップに欠かせないビタミンAも豊富に含んでいるため、レバー同様高栄養な食材だと言えます。高価なので頻繁に食べられる食材ではありませんが、夏のぜいたくにはぜひうなぎをおすすめします!

☆枝豆

糖質、たんぱく質がバランスよく含まれ、ビタミンB群やビタミンCも含まれます。夏には手軽で食べやすい食材のひとつです。

☆パプリカ

野菜の中でもビタミンCが多く含まれていて、ビタミンAやEといった抗酸化ビタミンも豊富です。夏の食事にぜひ加えてほしい食材のひとつです。

☆夏野菜

水分が多く、体を冷やす効果のある夏野菜。ピーマン、なす、トマト、ゴーヤ、オクラ、きゅうりなどが挙げられますが、旬の時期は味も格別です。食欲がないときは、冷やしたきゅうりやトマトを食べて、体を冷やしてから食事を摂ると、食欲増進につながります。彩りのいい野菜は抗酸化効果も高いため、おすすめです。

☆レモン+海塩+水

疲労回復にもってこいの酸とビタミンCを含むレモン。そして、ミネラルが豊富な海の塩。それらを水に溶かして、オリジナルの夏用ドリンクを作るとよいでしょう。市販のドリンクは糖質が多く入りすぎていて、余計にビタミンを消耗してしまいます。朝起きたときと、寝る前に飲むだけでも効果を実感できますよ!

■夏バテ解消レシピ

夏バテ解消に効果的な食材を使ったレシピを、園部さんに教えていただきました。どれもおいしくて簡単なので、ぜひ作ってみてください!

◇なすとトマトのさっぱり和え

☆材料(2人分)

・なす……2本
・トマト……大1個
・ごま油……大さじ1.5
<A>
・しょうゆ……大さじ1
・酢……大さじ1
・しょうがすりおろし……小さじ1/3

・ごま……小さじ1/2
・みょうが……1本
・大葉……1枚

☆作り方

(1)なすは縦半分に切り、皮に切り目を入れて4等分にする。トマトはくし切りにする。<A>を混ぜておく。みょうがと大葉は千切りにする
(2)フライパンにごま油を熱し、水気をしっかり切ったなすを焼く。なすが焼けたら、トマトを加えてさっと表面に火を通す
(3) (2)をボウルに移し、<A>を和える。冷蔵庫で冷やす
(4)器に盛って、ごまとみょうがと大葉を散らして完成

◇レバーとパプリカの甘辛炒め

☆材料(2人分)

・鶏レバー……200g
<A>
・しょうゆ……大さじ1/2
・酒……大さじ1/2
・しょうが……1片

・赤パプリカ……1/2個
・ピーマン……2個
・もやし……1/2袋
・ごま油……大さじ1
・豆板醤……小さじ1/4
<B>
・オイスターソース……小さじ1
・しょうゆ……小さじ1
・みりん……小さじ1

・塩……少々
・こしょう……少々

☆作り方

(1)レバーは食べやすい大きさに切り、流水で血抜きする。水を切って<A>に5分ほど漬ける
(2)赤パプリカとピーマンは2cm幅に、それぞれ同じくらいのサイズに切る。もやしは洗って水を切っておく
(3)ごま油と豆板醤をフライパンに熱し、レバーを炒める。火が通ったら一度取り出す
(4)もやし、赤パプリカ、ピーマンを同じフライパンでさっと炒める
(5)レバーを戻し、<B>を加えてさっと炒める。味を確かめながら、塩こしょうで味を調えれば完成

■まとめ

夏の暑さによる自律神経の乱れなどによって起こる「夏バテ」。夏バテを解消するためには、食事からたんぱく質やビタミンなどの栄養を摂取することが大切です。暑い時期はキッチンに立つのもおっくうですが、記事で紹介したレシピはどれも簡単なので、ぜひ食事の際に作ってみてくださいね!



(出典 news.nicovideo.jp)