食べ方いろいろ高級「はだか麦」 食物繊維、βグルカンたっぷり | ニコニコニュース

西日本で栽培されている大麦の一種「はだか麦」。「はだか」という刺激的な名前は、実と皮が剥がれやすいことに由来し、健康と美容に優れた食材として注目されている。雑穀米やグラノーラとして食す以外にも麦粉、味噌、押し麦、はったい粉(焦がし麦)などの形で様々な料理に取り入れることが可能だ。
■白米の10倍以上の食物繊維
「昔は貧乏でコメにはだか麦を混ぜていましたが、今は健康のために食べています」。瀬戸内海に面した愛媛県の中央に位置し、はだか麦の産地である松前町の岡本靖町長が話す。
戦後間もない頃、後に首相になる大臣が「貧乏人は麦を食え」と答弁して物議を醸したというが、現代では「麦なら栄養のバランスがよいので勧めたのだろう」と好意的に解釈する人もいるそうだ。
それくらい大麦は健康食品として見直されている。岡本町長は「食物繊維が白米の10倍以上入っており、玄米よりも多いといわれている。血液中の悪玉コレステロールの値を正常化する働きのあるβグルカンも多く含んでいます」とはだか麦をアピールする。
はだか麦は愛媛、香川、大分の3県で国内生産量の大半を占める希少な食材で、とくに降水量の少ない瀬戸内海沿岸で採れるものは高級とされる。貧乏人が我慢して食べるものではない。
松前町では面積の10分の1ではだか麦が栽培され、5月の収穫時期に見られる黄金色に輝く麦畑は、初夏の風物詩になっているという。
■プチプチ感と香ばしさ
「大麦はグラノーラで食べるイメージが強かった。もち麦だったり、味噌やうどんになっていたり、馴染みやすい食材なのだなと初めて知りました」
そう話すのは、女性に人気の複合商業施設「渋谷ヒカリエ」(東京都渋谷区)広報の高田真由子さん。ヘルシー・ビューティーをテーマに掲げるヒカリエで飲食フェア「食ラボ meets 愛媛県産はだか麦」を2月8日まで開催している。
ヒカリエにある15の飲食店で、シェフが開発したはだか麦を使ったメニューを提供。あら汁からスイーツまで、それぞれはだか麦の特長を生かした工夫を凝らしている。
韓国料理店のチヂミや鉄板焼のお好み焼きは、小麦粉と比べて食感の軽いはだか麦を使うことでふんわり感がより一層引き立っている。きのこリゾットは押し麦のプチプチした食感、はったい粉の香ばしさでより深みを増している。
「食物繊維が豊富なので腸が活性化して肌が生き生きとしてくる」と高田さん。雑穀として食べるだけでなく、多くの料理に取り入れてヘルシー&ビューティーな生活を楽しみたい。
(出典 news.nicovideo.jp)