知っておきたい「キノコの秘密」 | ニコニコニュース



知っておきたい「キノコの秘密」
                

 秋も深まり山歩きには最適なシーズンになった。山には木の実や果物などおいしい食材が実る時期でもある。そんな秋の山で楽しめる代表的な味覚といえばキノコだ。この季節は、山歩きのついでにキノコ狩りをするのも楽しいだろう。

■ベニテングダケは毒キノコの代表格

 しかし、キノコの中にはいわゆる危険な“毒キノコ”も少なくない。中でも有名なのがベニテングダケだ。見た目からして真っ赤で毒々しく、某ゲームのパワーアップキノコのよう。食べると下痢や嘔吐、幻覚などの症状を起こすこのキノコは、見た目のインパクトと相まって毒キノコの代表格として扱われる。

●食べるとおいしいが、非常に危険!

 このベニテングダケがとってもおいしいことは、あまり知られていない。「このキノコに含まれているイボテン酸は、グルタミン酸の10倍の旨味を持ち、非常においしいんです。食べた人によれば、美味で知られるホンシメジを遥かに凌駕するほど、旨味が強いそうです」(キノコに詳しい山岳ガイド)

 もちろん、怖い物見たさで食べると大変な苦しみを味わうので、やめておいたほうが身のためだ。

■食用でも生だと腹痛や下痢、皮膚炎に

 数千種類もあるキノコには、まだ毒性がよく知られていないものも少なくない。十数年前までは食用として扱われていたスギヒラタケは、近年、腎機能障害を起こすことが判明。死亡者も出たため、現在では毒キノコとされている。さらには、食用として扱われているキノコでも、食べ方次第では毒になってしまうこともある。

「実は、キノコを生で食べることは危険です。エリンギやマイタケはシアン産生菌という種類で、これらは微量の青酸化合物を含んでおり、生で食べたら腹痛を起こします。生のエノキタケには蛋白質“フラムトキシン”が含まれており、強心作用や、溶血作用があるため、腹痛や下痢を引き起こします。他にもシイタケも生で食べると、湿疹が全身に出現するシイタケ皮膚炎を起こすこともあります。この原因物質はまだ特定されていないので、家にあるシイタケは子どもが生で口にしないように注意してほしいですね。ちなみに食用キノコに含まれる毒性成分は不安定なものが多く、熱に弱いので加熱して食べることで、ほとんど害を回避できるので、ご安心を」(前同)

 楽しい山歩きが、嫌な思い出に変わってしまわないよう、キノコの扱いには注意しつつ、秋を楽しもう。



(出典 news.nicovideo.jp)