六本木「イル・フィーゴ・インゴルド」、北参道「ボガマリ・クッチーナ・マリナーラ」といえば、イタリア料理好きなら知らない人はいないであろう人気レストラン。料理はもちろん、訪れる人をもてなし、楽しませてくれるスタッフ陣の接客に定評があり、通いつめるファンでいつも賑わっています。

 先日、両店が築き上げたイタリアンの味とホスピタリティを提供する「カフェ」という新形態の姉妹店ができたと聞き、いちファンとしてさっそくお邪魔してきました。

場所は自由が丘駅から徒歩3分

 場所は自由が丘。インテリアショップ「IDEE SHOP」の4階です。ここは以前パンケーキが人気のカフェでしたが、2月8日、「Jiyugaoka BAKE SHOP」という店名や内装、ベーカリー共存というスタイルはそのままにリニューアル&グランドオープン。

 新生「Jiyugaoka BAKESHOP」の開店は朝10時。焼きたてのパンのいい香りに包まれます。焼き上がりから順にショーケースを埋めていくパンは30種ほど。さっそくパンを買い求める人がやってきます。

 エレベーターで4階にパンを買いに行くというのも、知る人ぞ知る感があります。階段を利用すれば屋上テラスからのアプローチとなり、空が抜けて開放感いっぱい。エレベーター利用とはまた違った雰囲気が楽しめます。

北海道産、九州産など、国産小麦にこだわったパンが並びます。ベーグル、メロンパンなども小ぶりな食べきりサイズが主流で、あれこれ試してみたくなります
北海道産、九州産など、国産小麦にこだわったパンが並びます。ベーグル、メロンパンなども小ぶりな食べきりサイズが主流で、あれこれ試してみたくなります

ランチのメニューは?

 ランチタイムは11時半から。パンが2種選べるスープ付きのセットや日替わりプレートなどがオンリスト。その日焼きあがったパンを大きな平かごに入れてスタッフがテーブルまで運んで丁寧に説明してくれます。ちなみに食べ放題ではありません。

 ランチセットで供される前菜盛り合わせはボリュームたっぷり。この日のランチタイムの前菜盛り合わせはシチリア風カポナータ、大麦とシーフードのサラダ、タラとジャガイモのフリット、あおさ海苔のゼッポリーネなど10種以上。

 日によって内容や種類は異なりますが、人気イタリアンの系譜の味が並ぶプレートを見れば、六本木、北参道のお店を知るファンならニンマリするかも。となると、カフェタイムやディナーのメニューも気になります。

カフェタイムやディナータイムのメニューは?

「イル・フィーゴ・インゴルド」を経て、今回こちらの料理長となった橋浦喜亮さんにメニューについて伺いました。

「ランチはしっかり満足してもらえる前菜盛り合わせをセットにしたメニュー構成です。ディナータイムは本格的なパスタやメイン料理を用意していますが、ちょっとつまんで飲める前菜もしっかり揃えています。
 ベーカリー併設という強みもありますので、焼きたてのパンとそれに合うイタリアンということも意識して、ゆくゆくはカフェタイムに対応できるアラカルトも充実させたいと思っています
 春からは有機栽培で知られる山梨・上野原ハーブガーデンで収穫した野菜をふんだんに使ったオーガニック志向のメニューも増やしていく予定です」

 ディナーメニューから、前菜盛り合わせ(2人前)1,200円。グラスワイン700円~。暖かい季節になったら、ぜひとも利用したい屋上のオープンテラス席
 ディナーメニューから、前菜盛り合わせ(2人前)1,200円。グラスワイン700円~。暖かい季節になったら、ぜひとも利用したい屋上のオープンテラス席

 今後のメニュー展開も楽しみですが、本格パスタが並ぶメニューリストの中に自家製ケチャップナポリタンの文字を見つけました。聞けば、料理長の橋浦さんは大のナポリタン好き。小さい頃に食べた懐かしい味を思い出しながら試作を重ね、ようやく完成した自家製ケチャップでつくるナポリタンがどうやら隠れたスペシャリテのようです。

 スパゲッティグラタンにしたベイクドナポリタンもあります。イタリアンのシェフがつくるナポリタンとは興味深いです。個人的にナポリタンには喫茶店のイメージがあるせいか、妙に親近感を覚えます。

イタリアンレストランが目指すカフェとは

 ところで、人気のイタリアンレストランが目指すカフェとは? マネージャーの荒川仁さんに聞いてみました。

「既存のイタリア料理店のテイストを全面に打ち出すというよりは、リラックスできるカフェ空間でゆっくり過ごしてもらえる時間に寄り添うようなサービスやメニューを提供したいと思っています。イタリアンレストランの要素もベーカリーもカフェも切り離すことなく、それぞれの良さを一緒に楽しんでもらえるのが理想です」

 好きな時間に訪れて気軽に利用できるのはカフェの魅力。お買い物の合間にふらりと立ち寄れて、ベーカリーの利用だけもOK。

 ランチが終わるとディナーまではカフェタイム。区切りがあるようなないようなタイムテーブルですが、実はランチ前の比較的穏やかな時間帯、そしてこのカフェタイムに利用するのもオススメ。大きな窓から自由が丘の街を見渡す開放的な空間は、周辺に高い建物(とくに飲食店)がない自由が丘ではとても貴重です。

 ちなみにお店で扱うコーヒーは「堀口珈琲」、紅茶は「TEEJ」と、豆も茶葉もハイクオリティなセレクト。ワインなら知識豊富なスタッフにオススメを聞くのが賢明。

 人気イタリアンの味とスマートかつご機嫌なサービスを体現した「Jiyugaoka BAKE SHOP」。ベーカリーカフェ以上の魅力が溢れる場所が自由が丘にできて喜んでいるファンは筆者だけではないはずです。

(取材・文◎笹森ゆうみ)

●DATA

Jiyugaoka BAKE SHOP

店名:Jiyugaoka BAKE SHOP

住:東京都目黒区自由が丘2-16-29 IDEE SHOP 4F
TEL:03-3723-2040
営:10:00~23:00(22:00L.O.)



(出典 news.nicovideo.jp)