今年も「日焼け止め」が活躍する季節がやってきました。

東京バーゲンマニア編集部でも新作の日焼け止めをチェックしていたところ、ひとつ気になる情報が......。

それがチョコレートなどに含まれるカカオポリフェノールが紫外線対策にもいい」というもの。

カカオポリフェノールといえば美肌効果は有名でしたが、紫外線対策にも有効となるとこれは【朗報】です。

そこで、美容皮膚科医の先生にコトの真相を聞いてきました。

インナーケア何を摂ればいい?

今回教えてくれたのは、銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子先生です。

最初に「より効果的な紫外線対策には、アウターケアとインナーケアの2本立て」と、先生は話します。

「アウターケアでもっとも重要なことは、太陽光から肌を守るために日焼け止めを塗ることです。でも、日焼け止めだけで十分な紫外線対策効果を出すことは、実は簡単ではないんです。日焼け止めをサッと塗っただけでは、製品に表示される防御効果は得られないので、日焼け止めは2度塗りが基本
たとえばメイクをする人なら、日焼け止めを塗ったうえで化粧をし、ミルフィーユのように重ね塗りましょう。また、汗をかく場合や、外にいる時間が長い時は、2~3時間ごとに日焼け止めを塗り直すことが必要です。さらに日焼け止めだけでは防ぎきれない近赤外線は、帽子や日傘での対策を忘れずにしてください」


塗りなおしが大切なのはよく聞きますよね。もうひとつのインナーケアとは何でしょうか?

「インナーケアは、抗酸化作用のある食品を摂ることでカラダの内側から紫外線対策をしようというものです。アウターケアだけでは守りきれない紫外線の影響に対して、酸化ストレスを体内から消去し、カラダの内側から紫外線に対する防御力を高めます。肌を赤くなりにくくするだけでなく、シミ、シワ、たるみ、皮膚ガンなど、光老化を防ぐためにも大切です」

具体的に何を食べればいいですか?

「インナーケアにお勧めの食品は、抗酸化作用が高い成分を豊富に含んでいる食品です。ビタミンであれば、抗酸化ビタミンといわれているビタミンA・C・E(エース)が多く含まれた食材がいいでしょう。ビタミンAが豊富に含まれていて価格的にも手ごろな鶏や豚のレバービタミンE含有量の多いナッツや卵がおすすめです。
また、ビタミンCはコラーゲンの合成に必須ですし、高い抗酸化作用をもつとされる成分としてポリフェノールも欠かせません。トマトパプリカブロッコリーブルーベリーブドウといったカラフルで色の濃い野菜や果物の色素、お茶高カカオチョコレートなどの苦み成分に多く含まれているので、積極的にとりたい食材です」

ということは、インナーケアにカカオがいいというのは本当なんですね。

「そうですね。根拠としては、高カカオポリフェノールの連続3か月摂取で、皮膚の弾力が高まり、6か月摂取によって『最小紅斑量』=「B波紫外線が照射されて微かな赤みが出現するまでの時間(分)」が長くなり、紫外線への防御力が高まるという報告があります。
また、6か月後には皮膚のキメが整うという結果も出ているので、紫外線による皮膚中のコラーゲンの断裂や分解が抑制される可能性が示唆されます。
別の研究では、12週間の摂取で、水分量・バリア機能、皮膚の厚み、血流量が改善し、紫外線防御効果が高まったという報告もあります。
さらに、別の研究では、たった1回の摂取で皮膚の血流が上昇し、酸素飽和度が上昇しているという結果も出ていることから、クマやくすみの改善の可能性も示唆されます。
以上のように複数の研究結果から、食べる紫外線対策効果や美肌効果が期待できると考えられます」

具体的にどんなチョコレートをどう摂ればいいですか?


「論文によると、カカオポリフェノールとして、320~460mg毎日摂取することで、紫外線防御効果が確認されました。70%以上の高カカオポリフェノール含有チョコレートを、1日25g程度。さらに高含有のものなら必要枚数は少し減ります。食品によるインナーケアの場合、効果は1~2日間しか持続しないので、基本的に毎日食べることが必要です」

うれしい効果は多いと思いますが、やはり太りやすいとかニキビができやすいとか、気になることはあります。摂取にあたって気を付けるべきことはなんでしょうか?

「高カカオポリフェノールをうたう商品の場合、糖質と脂質が少ないので、太りやすさに関してはあまり気にする必要はないと思います。高カカオポリフェノール含有チョコレートを1日25g を4週間続けて摂取しても、体重やBMIに変化はなかったという研究報告もあります。摂取カロリー5枚で140kcal程度ですので、普段のおやつを置き換えれば良いと思います。
ニキビに関しては、もともと重症なニキビ肌の男性では悪化するという報告がありますが、女性に関してはあまり影響しないので、研究によるばらつきがあります。
実際に2週間ほど食べた時にニキビが明らかに増える実感がある方以外では気にする必要がありません」

先生、ありがとうございました

美容やダイエットのために大好きなチョコは我慢しがちでしたが、ポリフェノールの多い高カカオチョコであれば紫外線対策効果が期待でき、かつ肌にも良いというのはうれしい情報でした。

チョコ好きの皆さんは参考にしてみて。



(出典 news.nicovideo.jp)