7月21日より、東京都美術館で企画展「BENTO おべんとう展 -食べる・集う・つながるデザイン」が開催された。日本人の生活に根づく“弁当”にスポットを当てた参加体験型の展覧会で、全国の弁当好きから注目を集めている。
「お弁当」の魅力を再発見できる展覧会
同展は「お弁当」をコミュニケーション・デザインの視点から捉え、その魅力を来場者自身が体験しながら発見できるイベント。遊び心のあるユニークなお弁当箱も登場し、江戸時代のお弁当箱や、アジア・アフリカ・ヨーロッパなど世界のお弁当箱も出品される。
発酵デザイナー・小倉ヒラクによる、“お弁当”をテーマにしたアニメーション作品も見どころの1つ。「おべんとうDAYS」というタイトルの作品で、同氏のYouTube公式チャンネルでも公開されている。映像には食いしん坊の女の子“ね子”と、彼女の母親によって作られたウサギ型ロボット“おべんとウサギ”が登場。GOING UNDER GROUNDのボーカル・松本素生が提供した楽曲にぴったりな、可愛らしいアニメーションが制作された。
美術家の小山田徹は、彼が日々実践する家族とのお弁当づくりのアーカイブ「お父ちゃん弁当」を展示。保育園に通う弟のために小学生の姉がお弁当の“指示書”を書き、それを父親である小山田が作っているという。指示書に書かれているのは“桜島の噴火”や“蛇行する川”、“三日月湖”といったテーマ。一体どのようなお弁当が作られているのだろうか。
その他にも出品作家によるトークやワークショップなど、子どもから大人まで楽しめる企画が盛りだくさん。“お弁当”の新しい魅力を発信する展覧会に、SNSなどでは「色々なお弁当に出会えそうで楽しみ!」「こんなイベントがあったとは……」「世界のお弁当箱にはかなり興味がある! 是非参加してみたい!」といった声が上がっていた。
進化した“ハイテクお弁当箱”の数々
「お弁当」を語るうえで欠かせないのは、やはり“お弁当箱”。近年ではお弁当箱もかなりの進化を遂げており、様々なハイテク商品が販売されている。例えばシービージャパンの「フードマン」は、高さ35mmの薄型弁当箱。“4点ロック”で汁漏れの心配がなく、弁当箱を“立てて”持ち運べるのでかさばらないのが魅力的だ。
昨年9月に「サーモス」が発売した「ごはんが炊ける弁当箱」は、その名の通りいつでもどこでもお米を炊けてしまうお弁当箱。洗った米と水を入れて電子レンジで8分加熱し、30分保温すれば炊き立てのご飯が食べられる。容量は1食分を想定した0.7合。一人暮らしの人は、お弁当箱としてではなく“炊飯器”の代わりとして使っても便利かもしれない。
お弁当箱のハイテク化は、日本人の“お弁当”をどのように変えていくのか。“お弁当”の進化にも注目しよう。
(出典 news.nicovideo.jp)